淑女の皆様ごきげんよう。恋愛小説レビューサイトロマンスヒルズ~勝手にロマンス!の管理人です。
ロマンス好きが高じていろいろ企画を練ってきた管理人が、また新しい企画を立ち上げることにいたしました!
なんと、ロマンス小説やライトノベルなどに関わっているロマンス業界の方々や
作家先生や翻訳者の方々に突撃インタビューする企画!「ロマンスインタビュー」

一読者として、
ロマンス業界に携わっている方々のお話を聞きたい!根掘り葉掘り聞きたいんです!いろいろ!おしえてください!オススメとか!裏話とか!制作秘話とか!というこの企画。
活躍中の先生方にご相談させていただいていたのですが、このたび日の目を見ることになりました。ご協力いただきありがとうございます!
翻訳ロマンス系、ライトノベル系とそれぞれのジャンルで、管理人や先生方のリレー形式などをとりつつ繋いでいければと考えています。

それでは。第一回は小説家の夏井由依先生へのインタビューです。どうぞ!
 
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★2017年4月にハニー文庫『黒狼と赤い薔薇~辺境伯の求愛』が発売されました。本作のおすすめポイントを教えてください。

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夏井:「黒狼と赤い薔薇~辺境伯の求愛」は、思い込みが激しく繊細なヒロイン・シダエと、女心がいまいちわからない辺境伯のヒーロー・ルディクの話です。
謝ればよかったのに、できなかった。
覚えていますか、と訊けばよかったのにできなかった。
そんな、あのときこうしていれば、と後悔しながらも、一度、きっかけを外してそのままズレていき……という政略結婚でありながらも最初から両片思いの夫婦。
言葉やら行動やらが噛み合っていないけど、互いに愛はあるし色々といたしてもおります。いたすの大事です。

そんな焦れ焦れを、国境を守護する辺境伯の所有する、古く、堅固な城で展開しております。
おすすめは城です。ていうか城砦です。分厚い石造りで、入るのに、移動式の斜めの台を掛けた二階にある扉から入る! 窓は防備のためにほとんどなくて、硝子は貴重品!
見張り塔だの狭い螺旋階段、幕壁、城門、歩廊、あれやこれや!

すみません、オススメのポイントがズレています。
 

★夏井先生といえばエジプトのイメージでしたが、「黒狼~」など西洋風を手がけられました。今後エジプトモノを書くご予定はありますか?
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夏井:もちろんです!
わたしは投稿しようと思ったとき、とにかく武器になるものは「古代エジプト」だ、と考えまして。
そして運良く採用され、また、これまでに三作書かせてもらって、自分なりの古代エジプト風世界を作れたのではないか、伝えられたのではないか、と思ってきました。

手放したくないです。もっとこの世界を書いてみたい、という気持ちは消えていません(というか書いています。フフフ)。


★作品の舞台に
エジプトを選ばれた理由。エジプトが好きになったきっかけは?

夏井:うーん、なんでしょう? 映像含め、書籍やなにやらで頭に擦り込まれていたのもあるのですけど。
繰り返してしまうのですが、とにかく投稿するために目立つものを、と思っていた頃の気持ちが強くて。
どちらかというと形から入るので、肝心の恋愛部分やストーリー、キャラより先に舞台だったんです。
なので、古代エジプトを、と決めてから資料ばかり読んでいました。
必要があってそうしているうち、さらにハマっていった感じ…というのが近いです。

先にも書かせていただきましたが、とにかく投稿前、「古代エジプト」は武器になる、と思っていました。しかし最初は古代日本だったのですけども。なぜか、古代日本と古代エジプトの共通点!というような本を手にして、そこからナイル川のほとりに立つことに。
初めてTL小説として書いたものも、舞台は古代エジプトでして。
実はそのとき、ヒロインを鞭でブッ叩き、キラキラしく退場なさった悪役が「初夜~」でのヒロイン、ネフェルアセト王女でした。
このときから高慢でした。鞭は必須でした。わたくしは唯一絶対の王家の宝!と絶頂期の高慢王女でした。
この悪役王女がアンアンしてくれたら面白いなぁ、と。しかも身分的にどうしたって相手は下。……よしよし、となりまして。
試しに書きだしたら異様に楽しくなって、書き上げることもできたので投稿、という運びに。

この作品でハニー文庫様に採用され、わたしの中で古代エジプトはより特別になものになりました。
いまも相変わらず神様の多さにめまいがしたり、本によって解釈が違ってウーム?となったりするのですが。
感謝し、これからも日々学んでいきたい、大切で、大好きな世界です。


★先生の作品は心情描写や情景がとても細やかですが、執筆時にこだわっている表現などはありますでしょうか

夏井:ありがたいお言葉です汗 心情もそうですが、情景に関しても、自分でもしつこいな、と思うときがあるので……。
こういう場面、と頭で浮かんだものを、とにかく伝えたい、共有してください!と思ってしまうようです。
キャラクターがただ話しているシーンでも、どういう場所で、日差しは、風は、匂いは、服装は、その色は!?というあれこれが気になって気になって。
ただ、読んでいて思い浮かんだものが煩雑にならないようにと気をつけ、戒めています。はい。


★さえき巴菜先生のお名前でも電子書籍を執筆されていますが、名義による違いはありますでしょうか。

夏井:さえき巴菜です、さえき巴菜をよろしくお願いいたします~!笑 
こちら「さえき巴菜」は夢中文庫様だけで使わせてもらっています。
それほど違いはないと思うのですが、意識的に変えているのはヒロインの心の声をあえて()でくくって表現していることでしょうか。
それと、文字数の違いもありますが、ヒーロー視点は入れていないです。
いずれヒーロー視点だけの番外編を書こうとか思っていません、はい。
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こだわり、というのではないですが、さえき巴菜では、自分でも模索しつつ挑戦させていただき、楽しんでやらせてもらっています。

さえき巴菜の一作目「収監城の公爵と囚われ王女~甘美な交換条件~」西洋ものを手探りで、と。ヒーローをもっと冷たくしたかったのに、いつもの感じになってふっ切れた作品です。

二作目「蜜月の花嫁と青い花~狼は愛をささやく~」はとくに気に入っています。書きたくてたまらなかった人狼ヒーローで、世界観もそれに合わせてファンタジーな感じです。

三作目「花笑むワルツ~男爵子息の焦れる指先~」20世紀初頭のイギリスをイメージし、書けるか挑戦したかったものです。できてよかったと思った作品でした。つらかった。


今後も(許可がありましたら)色々と試してみたいなぁと思っているさえき巴菜もよろしくお願いいたします!


★次回作について、差し支えない程度でよいので教えてください(笑)

夏井:えーと…絶賛改稿中です…涙
西洋もので、「黒狼と赤い薔薇~辺境伯の求愛~」よりも後の時代をイメージしています。
なんと、ドレスにレースがつきます!(そこか…)。

★読者の方や、インタビューを読んでいただいた方に一言

夏井:編集者様はじめたくさんの方々に助けられ、なんとかやってこられました。
なにより、お手にとってくださった皆様のおかげです。ありがとうございました!
古代エジプトを下敷きにした三作、そこから脱してみたいと挑戦した西洋風。ぜひ、よろしくお願いいたします!


☆彡
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以上、いかがでしたでしょうか。
夏井先生の作品への熱い思いが感じられる素敵なメッセージをありがとうございました!
次回の小説家インタビューは、幅広いジャンルでご活躍されている上主沙夜先生を予定しています。お楽しみに♪
上主沙夜先生の作品はこちら

また、勝手にロマンスインタビュー第2回は翻訳家、高里ひろさん!あわせてどうぞ♪
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ではでは。素敵なロマンスライフを!


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